〈撮影:5月9日〉

「逆さ富士」ならぬ「逆さ都介野岳」。田植え前の水面に上下反転した形で映り込むその山影は、この時期しか見られない都祁の風景です。

ところで、邪馬台国は都祁にあったのではないか?という説があります。都祁と書いて「ツゲ」と読むのは呉音によるもので、漢音では「トキ」です。トキとは古代朝鮮語で日の出を表します。太陽が勢いよく出現するさまを意味し、これが日本語に取り入れられて、「トキの勢い」「トキの声」などと使われています。また、朝鮮の史書『三国遺事』の巻一には、「天を祭ったところを『都祈野(ときの)と云う。』と記されています。その証拠か、都介野岳の山腹には古代の方形列石が見られるし、山頂部には祠が祀られ地元の人たちの信仰の対象になっています。

また、都介野岳の西には小山戸(おやまと)という集落があり(私、校長の住んでいるところです)、『大和の原像』の著者である小川光三氏は、「地元では小山戸をオヤマトと発音しているのは大変興味深い。これはおそらく、大和の故地として大-大和あるいは親大和であったことを示すのではあるまいか。」と述べています。日の出の国の「都祁」は、大変興味深い土地でもあるのです。