5月1日(火) 特別講演、奈良大学名誉教授 水野正好先生

             『すばらしい都-平城京 毎日発掘で歴史ぬり変わる』

 5月1日に、本校人文学科1年生40名を対象として、奈良大学名誉教授の水野正好先生に特別講演をしていただきました。

 水野先生は、本校人文科学科の開設以来、特別講演や奈良市民公開フォーラムなどで、お世話になっている先生です。

  江戸時代には、平城京はどこにあったのかもわからない状態であり、北浦定政が車輪を転がして水田に線を引くところから始めなければならなかったことからはじまり、遷都1200年の時に、私有地であった大極殿や朝堂院跡地を政府が買い取り、開発から保護したこと。

 長屋王の邸宅跡地などから大量の木簡が出土し、若狭国の塩、阿波国のワカメ、豊前国の黒綿などが、調としてもたらされたことがわかってきたが、解読は全体の半分も進んでいないこと。

 遣唐使として入唐して、三蔵法師(玄奘)について仏教を学び、玄奘がインドから持ち帰ったお経の漢訳を日本に持ち帰った道昭のこと。

 聖武天皇と光明皇后の大仏建立にかけた情熱や大仏開眼の折に使用された着物や楽器・草履までもが大切に保存されてきたこと。

 東大寺二月堂の修二会が、兵火にもかかわらず、一度も中断されることなく「不退転」の心で続けられてきたことなどの話をしていただき、生徒たちは大変興味深く聴いていました。

 今回の特別講演を受けて、平城宮跡へのフィールドワークに行ってきます。

<感想文から>

 「今回のお話を聞き、本当に興味のある話ばかりで、とても面白かったです。特に印象に残った話は、興福寺の境内の大きさが奈良公園まであったことと、道昭と三蔵法師の話でした。」

 「日本がいかに伝統や文化を大切にしているかがわかった。また、昔の人がボランティア精神や外国への好奇心、勉学への努力が強いことに驚いた。」

 「最初に一輪車でこつこつと測量を始めた人も、世界から帰ってきてすぐ平城京に目を向けた建築士の人も、大発見してやるという野望ではなく、『平城京ってどんなんだろう』っていう興味から始まったんだと思います。興味を持つことが考古学には大切なことだと思いました。」

 

 

5月29日(火) フィールドワーク、平城京~大極殿・平城京歴史館~

人文科学科 1年9組総合文化研究の時間を利用して平城宮跡に行ってきました。入学して初めてのフィールドワークで、心も晴れやかに楽しんできました。楽しみつつも、大極殿と平城京歴史館では、ガイドの方の話には、メモを取りながら真剣に学習していました。

生徒の感想の一部です。

「大極殿から朱雀門まで実際に歩いてみて感じたが、あの大きさはとてつもない。外国と渡り合うためには、あれだけのものが必要だったんだと実感した。」

「遣唐使船の先はとがってなくて、前後の区別がつきにくかった。なぜ、とがらせなかったのか? 遣唐使が唐につくまで、食料はつきなかったのか?」

「復元された大極殿は、色鮮やかで、こんな昔にたくさんの色彩があったんだと驚いた。また、航海術がそんなに発達していない時代に、なぜ海を渡れたのか調べてみたいと思った。」

など、現地で学習した者ならではの感想や疑問が多かった。

 それにしても、途中で天気が急変し、だだっ広い平城宮跡での雷は怖かったです。

 

 

5月31日(木) 特別講演、奈良大学教授上野誠先生 「万葉に学ぶ、万葉を学ぶ」

 毎年恒例、上野先生による万葉集の特別講演を、2年生の人文科学科生徒40名を対象に、実施していただきました。巧みな話術に、笑いながら気が付けば万葉の世界に引き込まれていました。

感想文の中からも、「古代の人も自分たちと同じで、身近な存在であることが実感でき、楽しかったです。」「何が古典になるかはわからない。時代が流れれば、今の歌手の言葉が古典になるかも知れない。という言葉が印象に残りました。」「歌の意味が、最初はわからなかったけれど、意味を理解して読むととても面白かったです。歌の意味を追及していく国文学というジャンルにとても心が惹かれました。」など、感激が伝わってくる感想文が多かったです。

 

 

6月7日(木) 人文科学科2年生フィールドワーク、唐招提寺開山忌

 午後から唐招提寺開山忌に行ってきました。

 開山忌最終日ということで、観光客であふれかえっていることを覚悟していきましたが、

それほどでもなく、ゆっくり見て回ることができました。

 金堂や講堂、鼓楼や校倉造の経堂や宝蔵など、いづれ劣らぬ風格を持った

 金堂の三尊(千手観音・盧舎那仏・薬師如来)は観るものを圧倒する迫力がありました。

 鼓楼の中国風のたたずまいや、講堂の平城宮のたたずまいを見ながら、御影堂に参りました。

 御影堂では、鑑真和上に焼香される一般観光客の列のすぐ後ろに座って、和上の姿を拝観させていただきました。東山魁夷画伯の襖絵も迫力がありました。

 2年生の1学期のフィールドワークはこれで終わりです。

 唐招提寺のレポート、立派なものをがんばって作ってください。